2019年2月18日月曜日

東照宮朝鮮鐘

徳川家康を祭った東照宮。1636年に陽明門などが出来上がった。この年に来日した第4回通信使は幕府の突然の要請によって日光東照宮に遊覧している。朝鮮仁祖のときである。その後、1643年に家綱誕生祝賀のために来日した第5回通信使のときには、東照宮の落成祝賀を兼ねて、正式に東照宮を参拝した。この時は仁祖真筆の「日光浄界、彰孝道場」という額、鐘、香炉、蝋燭台、花瓶などが準備された。

鐘は陽明門手前右手にある。鐘の上部の竜頭には筒が付けられ、穴があいている朝鮮式の鐘であるが、穴があるため「虫食いの鐘」とも呼ばれている。側面には朝鮮国王が作らせた旨の文字が刻印さている。銅は対馬から取り寄せたものである。なお、通路挟んで向かい側はオランダが1636年と1640年に贈った銅燈篭が置かれている。


このとき同時に三具足が贈られ保管されていたが、1812年の火災により焼失し、改めて日本側で作り家康の墓の前に置かれている。

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